さて、前回の記事の海洋大学生との櫓漕ぎ修行の後…。
河岸で何か作業をしているおじさんがいらっしゃいました。
「こんにちは~。何か採って来たんですか?」と声をかけてみると、大粒の光り輝く貝がたくさん!
ま、まさかこれは!
「シジミですか?」
「そうだよ。羽田の河口近くで採って来たんだ」
館の近くで羽田のアサリやシジミを採って売っているお宅がありますが、その方とは別の方でした。
かつて、平和島駅から北の方は、海苔ではなく貝採りが主流でした。この方も、その地域のようです。
今は、商売ではなく近所の人に分けるとのこと。今でも生活が海と共にあることが、このおじさんの生きがいなのでしょう。
昔ながらの腰巻きを使った、貝まきといわれる漁です。
腰巻を水中に沈めて、腰あてでひっぱりながら人力で貝を掘ります。
「"目"の大きさが少しずつ違っている。こっちが、4寸。こっちは3寸5分」
腰巻きの"目"に貝を当ててみると、3寸5分では引っかかったのに、4寸ではスルリと抜けた。
「若くて小さい貝を採らないようになっているから、また次にも貝が採れるんだよ」
うーん。海は永遠に続いても、資源は決して永遠ではないんですよね。忘れがちな大事なことです。
まるで、光り輝くクリのようです。
茶色のシジミは、砂地に多くて、泥臭さがなく味がしっかりしているそうです。
江戸前の魚介、今だ健在。
江戸前の漁師魂も今だ健在。
(まこ)
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