8月15日・16日に、ミュージアム・シアター・ワークショップ(MTW)による「大田海苔劇場-人とまちと海をつなぐ-」が開催されました。
ミュージアム・シアター・ワークショップ(MTW)は、博物館の展示を即興演劇の手法で分かりやすく解説したり、見学する人たちとコミュニケーションしながら展示の内容を伝えていったりする活動です。
二日間ともたくさんの方々にお越しいただきました。ありがとうございます。
「第一部」は、一階の海苔つけ小屋の前で行いました。
現代の海苔のイメージを膨らませる言葉遊び、海苔道具を使った見立て遊びなど、子どもたちも楽しめるようなプログラムでした。
子どもたちもはち切れんばかりの笑顔で、「海苔といえば?」という連想ゲームに答え、即興パフォーマンスに見入っていました。
そして、「第二部」は二階展示室です。
最初は、海苔つけ小屋で流れている夫婦の会話を、実際に演劇仕立てで演じられます。
次に、観客の方々からの思い出話や質問などを織り交ぜ、もう一度、新たなストーリとして、演じられました。
「海苔の入った桶をかき混ぜるんだけど、この辺では『かき混ぜる』ことを『かんます』というんですよ」
地元の方から、こんなお話が出てきました。ストーリーは修正されて、即興で演じられます。
「とーちゃん!海苔の桶をよーくかんまして、もっと早く海苔つけないと、朝まで全部つけらんないよ!!」
おっと、どうやら、ここの家はカカア天下のお宅のようです。
でも、後から聞いたら、海苔の家ではカカア天下はいなかったそうな。
更に、「NPO法人海苔のふるさと会」の理事長の平林義正氏にのお話も飛び出しました。
ついに、観客席で見ていられなくなった平林氏、前に出てきて、パフォーマーの手ぬぐいに手をやりました。
「海苔やのほっかむりは、こうだよ!」
なるほど!
真冬の作業は、身も心も凍るほどの寒さ。
手ぬぐいひとつにも、職人の工夫があったんですね。
パフォーマーは、手ぬぐいを巻き直し、新たなストーリの展開です。
その後は、戦後の大森海苔の終焉のストーリーも演じられ、同じように観客の方とのやりとりで、新たなストーリーが生まれていきました。
笑いが起きたり、他の方のお話に感心したり、観客の皆さんもパフォーマンスに関わって楽しんでいただいたようです。
館に訪れる方々が、展示室でかつての海苔の時間を共有できた二日間でした。
2009年8月29日土曜日
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